OpenAI、AMDと6GW規模のGPU契約を締結
米AMD(Advanced Micro Devices)は2025年10月6日、OpenAIとの戦略的パートナーシップを正式発表した。両社は今後、合計6ギガワット(GW)相当のAI演算インフラをAMD製GPUによって構築していく。AMD公式リリースによると、初期段階として2026年後半に1GW規模のInstinct MI450 GPUを導入する計画が示された。
この提携に伴い、AMDはOpenAIに対して最大1億6,000万株のワラント(新株予約権)を発行する。すべて行使された場合、OpenAIはAMD株の最大約10%を保有できる見通しだ。ワラントの権利行使は段階的に設定されており、GPU導入や業績マイルストーンの達成に応じて権利が発生する仕組みとみられる。
AMD株が一時35%急騰、AIインフラ需要への期待感高まる
発表直後、AMD株は時間外取引で最大35%上昇し、年初来高値を大きく更新した。市場では「NVIDIA一強」の構図を崩す契機として歓迎する声が広がっており、AIインフラ分野での競争環境に大きな変化をもたらす可能性が指摘されている。
アナリストの間では、今回の契約が「AMDにとって事実上の大型GPU調達契約であり、OpenAIがNVIDIA依存を緩和する重要な一歩」と位置付けられている。6GWという規模は、AIデータセンター全体でみても前例のない大口契約であり、今後数年にわたって半導体市場に持続的なインパクトを与える見通しだ。
OpenAIの調達戦略は「マルチベンダー化」へ
OpenAIはこれまでNVIDIA製GPUに大きく依存してきたが、近年はハードウェア調達の多様化を進めている。今回のAMD提携により、同社は複数のGPUベンダーを組み合わせたマルチソース戦略を明確にした形となる。これにより、供給逼迫や価格変動リスクの軽減が期待される一方、複雑なインフラ運用や最適化も課題として残る。
今後のスケジュールと注目点
- 2026年後半に第1フェーズ(1GW分)のMI450 GPUを稼働予定。
- ワラントの段階的行使条件や支払いスケジュールの詳細は未公開。
- 米国内AIインフラの電力供給体制・冷却技術にも波及効果が見込まれる。
- 規制当局による競争環境・投資審査の動向にも注目が集まる。
この発表は、AI業界におけるGPUサプライチェーンの再編を象徴する出来事となった。OpenAIがNVIDIA、AMD両陣営と並行して連携を進めるなか、次世代AIモデルのトレーニング基盤がどのように構築されていくのかが、今後の焦点となる。

