家庭用ヒューマノイド「Figure 03」や、産業用AIロボット群の台頭が世界で加速するなか、日本もようやく政策面で動きを見せ始めた。
経済産業省は2025年10月、「AIロボティクス検討会」のとりまとめを公表。製造産業局ロボット政策室を中心に、AIとロボティクスの統合を見据えた制度設計や産業支援を議論している。
長らく「規制の壁」や「省庁縦割り」で動きの鈍かった日本の行政が、ようやくAIロボット産業を戦略産業の俎上に載せた格好だ。
この動きは、すでに世界市場で先行する企業群──Figure AI、Tesla、Google DeepMind、NVIDIA Robotics──の開発テンポとは対照的だ。
海外ではAIと機械制御の融合が急速に進み、家庭・物流・介護・防災といった“人間の隣で働くロボット”が次々に市場投入されつつある。
一方の日本は、優れたロボット工学を持ちながらも、社会実装の壁で出遅れてきた。制度・安全基準・補助スキームが分断され、研究が製品化に結びつかない構造が長年続いている。
今回の「AIロボティクス検討会」は、その構造改革に向けた第一歩といえる。
今後は、以下のような焦点が浮上するだろう:
- 実証制度・補助金枠の再設計(スタートアップ参入の障壁を下げる)
- ロボット安全基準とAI制御の整合化
- 産学官連携による“国産ヒューマノイド”再構築(KyoHAなどの民間構想と接続)
- 自治体との協働によるフィールドテスト枠
AIロボティクスの波は、すでに海外では「国家競争力の指標」に変わりつつある。
国内の研究者やスタートアップが本気で戦える環境を整備できるか──
それが、この国のテクノロジー政策の真価を問うリトマス試験紙になる。
AIロボティクス検討会 (METI/経済産業省)
AIロボティクス検討会

