ウォルト・ディズニー・カンパニーが、人気チャットボットサービス Character.AI に対し、自社キャラクターの無断利用を理由に「使用中止・差止め要求(cease and desist)」を送付したことが明らかになった。Axiosが9月30日に入手した文書をもとに報じている。
ディズニーの通知内容
Axiosによれば、ディズニーは文書の中で「深刻な著作権・商標権侵害にあたる」と警告し、同社のキャラクターを模したボットの即時削除を求めたという。具体的なキャラクター名は明らかにされていないが、同プラットフォーム上ではミッキーマウスなどディズニー作品に由来するボットが多数存在していた。
Character.AI側の対応
Character.AIはAxiosの取材に対し、問題となったボットをすでに削除したと説明。ユーザーが作成したコンテンツがプラットフォーム上に公開される仕組みのため、権利者からの指摘を受けて適切に対応していると強調した。
背景にある「生成AIと著作権」の摩擦
生成AIサービスを巡っては、著作権や商標権の扱いが国際的に大きな論点となっている。特にキャラクターやブランドを核とするエンターテインメント業界は、知的財産の無断利用に対して強い警戒感を示しており、今回の通知もその一環とみられる。任天堂やユニバーサルなど、過去にも大手IPホルダーがファンメイドやAI関連のコンテンツに法的措置をとった事例は少なくない。
今後の見通し
現時点で訴訟提起などの次段階に進むかどうかは不明だが、ディズニーが法的措置をちらつかせたこと自体が、業界全体に強いメッセージを与える。生成AIプラットフォームにおける知的財産の扱いは、今後さらに厳格な監視と議論の対象となる可能性が高い。
この出来事は、生成AIとコンテンツ産業の摩擦が表面化した象徴的な事例といえる。ディズニーとCharacter.AIの今後の対応は、AIサービス全体の方向性を占う試金石となりそうだ。

