成人会話は、まだ始まっていない── だがChatGPTは準備段階に入った

成人会話は、まだ始まっていない── だがChatGPTは準備段階に入った TECH
成人会話は、まだ始まっていない── だがChatGPTは準備段階に入った

ChatGPTにおける「成人会話」は、いまだ解禁されていない。
UIに変化はなく、設定項目も増えていない。
表から見れば、何も起きていないように見える。

だが、その裏側では、明確な“準備”が始まっている。

OpenAIが公開した年齢推定に関するポリシーは、その象徴だ。

Age prediction in ChatGPT ( OpenAI )

この仕組みは、ユーザーの年齢を断定しない。
推定結果を表示もしない。
それでも内部判断には利用する──極めて慎重で、扱いづらい設計である。

これは検閲でも、締め付けでもない。
AIが「どこまで踏み込んでよいか」を、真剣に設計し直しているという話だ。

アダルトモードは、しばしば誤解される。
それはエロの解禁でも、刺激の許可でもない。

能力の解放であって、
欲望の解放ではない。

大人を“大人として扱う”ためには、
曖昧さ、責任、倫理、合意といった前提条件を
AI側が理解し、内部で処理できなければならない。

年齢推定という地味で嫌われ役の機能に、
先に手を付けた理由はそこにある。
もっとも炎上しやすく、もっとも誤解されやすい領域から
逃げずに整備している。

派手な発表はない。
解禁日も示されていない。
だから「やる気がない」ように見えた。

しかし実際には、
成人会話を“始められる状態”を作る作業が、
静かに、しかし確実に進んでいる。

成人会話は、まだ始まっていない。
だがChatGPTは、すでに準備段階に入った。