カリフォルニア州、最先端AI透明性法「SB 53」を成立
2025年9月29日、カリフォルニア州知事 Gavin Newsom は、Transparency in Frontier Artificial Intelligence Act(SB 53) に署名し、同法を成立させた。これにより、米国で初めて「最先端(frontier)AI」に対する州レベルでの透明性と安全性の規制枠組みが法律として整備されることとなる。
主な規定・義務
- 安全ガバナンスの公開義務:大規模 AI 開発者(所定の条件を満たすもの)は、AI モデルのリスク評価や安全対策、テスト手順などを含むガバナンス枠組みを公開しなければならない。
- 重大な安全インシデントの報告義務:AIモデルに関連して「重大な安全事故」が発生した場合、州の当局へ所定期間以内に報告を行う義務。
- 内部告発者保護:従業員が合理的な根拠をもって危険性や違法性を報告した場合、解雇や報復から保護される規定が盛り込まれる。
- “CalCompute” 公共クラウド構想:AI 研究と安全性検証を支援する州主導の公共クラウド基盤(CalCompute)の整備も、法案に含まれた要素。{index=8}
- 秘密情報の除外規定:トレードシークレットや国家安全保障上の懸念がある情報は、一定の条件下で非公開扱いとできるが、5年分の記録保存が義務付けられている。
意義・課題と今後の注目点
この法案の成立は、連邦レベルでの AI 規制が未整備な中で、最先端 AI に対する先行的な規制モデルを提示するものとなる。多くの報道は、OpenAI、Anthropic、Google DeepMind などが対象となる可能性が高いと見られており、影響力の大きな一歩と評価されている。
一方で、批評家からは「公開義務はあるが、強制力が弱い」「技術進展の速さに追いつけるか」「州ごとに異なる規制が混乱を招く可能性」などの懸念も指摘されている。
参考: 州政府プレスリリース / SB 53 法案テキスト / The Verge 解説

