GTXからRTXまで!GPU活用大全 ─ ローカルLLM、画像生成、動画エンコード活用法

GTXからRTXまで!GPU活用大全 ─ ローカルLLM、画像生成、動画エンコード活用法 HowTo

はじめに

近年、生成AIやディープラーニングの普及により、GPUをどう活用するかが個人や中小企業にとっても大きなテーマになっています。これまでGPUといえばゲーミングや3DCGレンダリングのためのもの、というイメージが強かったかもしれません。しかし今では、ローカルLLMの推論、画像生成(Stable Diffusion)、動画エンコード、機械学習実験など、私たちの身近な作業を一変させる存在となっています。

CPUのみで動かした場合と比較すると、GPUは並列処理性能に優れ、処理時間を数分の一から数十分の一に短縮することも珍しくありません。その鍵を握るのが CUDA をはじめとするGPUアクセラレーション技術です。CUDAはNVIDIAが提供する開発基盤であり、AI系ライブラリ(PyTorchやTensorFlow)や動画処理ソフト(FFmpeg)と密接に連携しています。

本記事では、「古いGTX世代でもまだ使えるのか?」 から 「最新RTXでどこまで高速化できるのか?」 まで、用途別・機種別に整理し、GPUを実際にどのように役立てられるかを解説していきます。AI活用に関心を持ち始めた方も、既にGPUを所有している方も、今後の機材選びや運用の参考にしていただければ幸いです。

用途別活用法

ローカルLLM

ついに登場したOpenAIのオープンモデル gpt-oss-20b を RTX3060 で動作させて、いろいろ調査レビュー。前評判に違わぬ高性能ぶりを確認した。


書いたテキストを“同じAIにもう一度読ませて直す”ためのローカル校正ワークフローをローカル環境でRTX3060で作ってみた。


LM Studio と Google Gemma3 を RTX3060 で動作させた使用感を徹底リポート。インストールやセッティング、RAG活用まで盛りだくさん。


果たして、RTX30060で gpt-oss (LM Studio)で Web Search MCP は実用レベルで動作するのか?そのリアルを検証した。LM Studio での MCP 設定方法についても詳しく解説。


MCP Web Search を装着したローカルLLM は、ChatGPT同様、自然語だけでWebの空を羽ばたくことができるのか?その疑問を検証した。RTX3060 12GB環境でも快適動作させるためのToken消費低減方法も解説する。


RTX3060 では何かと力不足なローカルLLMを高速化しようとして、あえなく失速したレポート。


RTX3060クラスでも、gpt-ossやGemma3をはじめとするローカルLLMは十分に実用可能です。校正や検索統合といった応用例も揃っており、「まず試すならここから」という指標になるでしょう。

コーディング

Codex CLI と gpt-oss (LM Studio)でバイブコーディングはRTX3060で動作するのか?


AIコーディング界隈で人気の Context7 は ローカルLLM(RTX3060)で果たして動くのか?
実用レポートから使いこなしのコツまで紹介。


AI付きGitフロントエンド Vibe Kanban をローカル環境で構築してみた。


Context7やVibe Kanbanなど、開発支援系のMCPはまだ実験的要素も多いですが、ローカル環境での実用事例が積み上がってきています。小規模チームや個人開発でも「AIと並走するコーディング環境」を手軽に構築できるのが強みです。

生成AI

Fooocus という 画像生成AIを、GTX1060(6GB)で無謀にも動作させた記録。
GTX1060も、Hyper-SDでまだまだ現役で戦える可能性を見た。



AI音楽自動生成では珍しいオープンウェイトな生成AI Stable Audio Open を RTX3060 で動かしてみた。


Stable DiffusionやStable Audioのように、GPUの性能を直接体感できるのが生成AI分野です。GTX世代でも工夫すれば現役、RTX世代なら幅広い用途に対応可能で、GPU活用の「楽しさ」を味わえる分野といえるでしょう。

動画エンコード(FFmpeg CUDA)

スマホのストレージを圧迫する動画ファイルを撲滅すべく、H.265へのCUDAエンコーディングにGTX1060を使用した話。


CUDAを活かした動画エンコードは、実用度の高さが最大の魅力です。ストレージ節約やアーカイブ整備など、企業でも家庭でも直結する課題に応えられる分野であり、「GPU投資のリターンが見えやすい」使い道です。

機械学習・研究用途(PyTorch系)

かつて RaspberryPiで挫折した YOLO による交通量調査に RTX3060 で再挑戦した記録。
夜間精度に問題を認めるも、アプローチを変えて精度の劇的な向上を実現できた。

SQLiteを拡張してベクトル検索を可能にした SQLite-RAG をローカル環境に構築。
RTX3060という普通のGPUで果たして実用的な性能は出せるのか?

YOLOやRAGのような機械学習・情報検索系は、まだ敷居が高い印象を持たれがちですが、RTX3060程度の環境でも十分検証可能です。研究者に限らず、興味あるエンジニアや個人が「未来の技術」を小規模に試せる入り口になっています。

まとめ

GPUは、もはやゲーマーやクリエイターだけの道具ではありません。
ローカルLLMの推論から、AIによるコーディング支援、画像や音声の生成、動画エンコード、さらには研究用途まで──一枚のGPUが担う役割は年々拡大しています。

特に 「古いGTX世代でもまだ使える」 という安心感と、「RTX世代なら最新AIまで対応できる」 という伸びしろが両立している点は、多くのユーザーにとって強力な動機になるはずです。

この記事で紹介した事例をきっかけに、眠っているGPUを再活用するもよし、新たにGPUを導入して次世代のAI体験に踏み出すもよし。
GPU活用は、あなたの作業環境を大きく変える「即効性のある一手」になるでしょう。